パトカーの列は車のほとんど通らない、真夜中の首都高を走っていた。先頭から3台目にメタルアイと北条刑事、5台目に翔也と宮下刑事が乗っていた。
 メタルアイはパトカーの窓の外から、流れていく夜景を眺めていた。シャドーフォックスとの戦いでついた多くの傷口はもうとうに出血は止んで、なかには塞がりつつある傷もあった。
 北条刑事はメタルアイの傷の回復力の早さに興味を示したらしく、メタルアイの体のあちこちを見つめながら、
「尋常じゃない回復力だな。これが『サイボーグ』とやらの能力か?」
「・・・・・別に体内部の機械部分はそれほどダメージは受けていないし・・・・・傷ついたのは元の生体部分を改造した皮膚や筋肉部分だから・・・・・」
 メタルアイは北条刑事のほうには振り向かず、夜景を眺めながら答えた。
「サイボーグというのは映画とかドラマでみたことはあるんだがね、実際目の前にしてみると、いろいろと興味が湧いてきたよ。これから警視庁や警察病院とかでいろいろと君の事を調べさせてもらうよ」
「そう・・・・・」
 メタルアイの表情は、心ここにあらずといった様子だった。
「それにしても、この普通じゃない傷の回復は、どんな仕組みになっているんだい?」
「・・・・・血液中に細胞組織の修復および再生を行う、一種のナノマシーンがあるのよ。もっとも改造された皮膚筋肉組織はもともと自己修復能力を特殊な薬剤やナノオペレーションによって異常に高めているけど・・・・・」
「一体、君の体のどのくらいが生身で、どこまでが機械なのかね?」
「・・・・・まず、完全な生身なのが脳全体ね・・・・・もっとも脳のあちこちに電極が取り付けられているけど・・・・・それと口腔内、口の中は一部の歯を除いて生身ね。だから味覚は普通の人間と変わりないわ」
「ふうむ。なるほど」
「・・・後、手術の過程の関係で、頭蓋骨の骨は一部残されているの・・・・・顎の骨とか、脳を包んでいる頭頂部の骨とかは、それをさらにチタン製の金属プロテクターで覆って強化し、同時に外部からの衝撃を和らげる構造になっているの・・・・・」
「ほう、その美しい顔も、一皮向けば鋼鉄のロボットみたいなのが埋まっているわけだな」
 メタルアイは北条刑事の、このなんの配慮もない言葉に一瞬ムッとした表情を見せたが、すぐにそれをかき消すと、
「・・・・・そうね、あたしはもう、生身の体を捨てた、一種のロボット人間だから・・・・・」
「・・・・・そうだな。だから俺も君の事をあまり信用していない。あの美剣とかいう刑事はおまえに気があるようだがね、俺はそんなに甘くはないぞ。洗いざらい吐いてもらうから、そのつもりでな」
 北条刑事はメガネの奥から、射殺すような視線をメタルアイに投げかけた。長年組織暴力と対峙し、常に前線に立って捜査を展開してきた鬼刑事の持つ厳しさが、そこにあった。
「・・・・・宮さん、先ほどはみっともないマネをさらしまして、すみませんでした」
「・・・・・まあ、翔の気持ちはよくわかるが、まだまだ若いな、と思ったよ。それに普通に考えて、犯人に同情はしても、感情的に思い入れが過ぎるのはどうかとなあ。捜査は常にクールにいかないとね」
 宮下刑事は穏やかな口調の中にも、厳しいアドバイスを忘れなかった。翔也はパトカーの外の流れ行く夜景を見ながら、北条刑事につっかかっていった自分自身を責めていた。
「ところで、島袋君よ、この短い時間に10数台ものパトカーの援軍ができた経緯は、どんな感じだったの?」
 宮下は後部座席から、前方助手席に座っている、組織暴力対策課で顔なじみの島袋刑事に尋ねてみた。
 島袋刑事は27、8歳くらいの、頭を五分刈りにしたガッシリとした体型の男であった。大学時代はラグビーのFWをやっていただけあって、胸板の分厚い、腕も太ももも丸太のように太い筋肉マンである。
「ええ、警視庁の各部の情報端末に、『F-12地区にて2人のサイボーグの女性が決闘し、一方のサイボーグがもう一人のサイボーグを殺害、なおこの決闘の巻き添えで男女二人のカップルが死亡』
『勝ったほうのサイボーグは現在、E-7地区・・・・・先ほどの現場ですね・・・・・E-7地区にて別のサイボーグと交戦中。なお現場には警視庁刑事部捜査第一課の宮下源次刑事と、組織犯罪対策部の薬物銃器対策課の美剣翔也刑事も応戦中』と、それぞれ2時15分頃と、2時50分頃にメールが入ったんです。丁度2時50分くらいには、G−5地区の南米麻薬シンジケートの件も一段落していて、当然このサイボーグの一件はG-5地区に居合わせた北条刑事の耳にも届きました」
「ほう、それで北条君はそのG-5地区からパトカー10数台引き連れてきたわけか」
「ええ、北条さんも、最初は半信半疑だったんですね。話があまりにもSF映画みたいなので。でもF-12地区に駆けつけた捜査班からカップルの惨死体を発見したとの報告が入り、さらに先ほどのメールにはそのサイボーグとおぼしき先ほどの女性の目から見た、もう一人のサイボーグ女性との戦闘場面が記録された映像ファイルが送付されていたんです」
 メタルアイはスティールアームと戦いながら、その様子を機械眼のなかのメモリーに記録していたのだ。翔也と宮下はすぐに察しがついた。
「じゃあ、そのメールや映像がG-5地区のパトカーの端末に送られてきて、北条君は納得したわけか」
「まあね・・・・・わたしもその映像見させてもらったんですが、ビックリしましたよ。なんせ目からビームを出してカップルを殺害する瞬間から始まり、その女サイボーグが両手に変な刃物のついた義手を回転させて攻撃したり、あげくにその女が切り刻まれて爆発してバラバラになったり・・・・・もう下手なSF映画よりも迫力があって、北条さんもしばらく声も出なかったですわ」
「なるほど、大体の経緯はわかったけど・・・・・マスコミの方は大丈夫かな?」
「まあ、マスコミの連中は、南米麻薬シンジケートの件のほうに一斉集中するでしょうね。北条さんもこのサイボーグの件に関しては、まだまだ伏せておきたいようです。世間を混乱させることは避けておきたいでしょうから。秘密裏に捜査したいのでしょうね」
「そうだな。ただの犯罪組織じゃないな、こいつは。警視庁だけに手に負えるような連中じゃ・・・」
「北条さんはすでに警視庁のトップと、警察庁や国家公安機関に連絡を入れているみたいですね。場合によってはインターポールやアメリカのFBIの協力を仰ぐ事になるのかもしれない、とおっしゃっていましたよ」

 パトカーの列はC-15地区に入っていった。ランドコアの中心にあるこの地区に、警視庁の巨大な建物があるのである。
 ビルからビルへと飛び移り、ホーネットら3人のサイバゾネスたちは、遠巻きに首都高を走るパトカーの一団を追っていた。
「ねえ・・・・・いつ交渉に乗り出すの?」
 ヘッジホッグがたずねた。
「うっふっふ、今はマスコミの連中が詰め掛けているようだし・・・・・あたしの電子アイに警視庁からの情報が入ってきて、どうやら警察庁や国家公安機関のお偉いさんも警視庁に駆けつけるってことよ」
 ホーネットはニヤリと笑いながら答えた。
「まあこのディスクを見れば、否が応でもあたしたちに協力せざるをえなくなるわね。もっとも、万一のことを考えて、いくつもの対策は幾重にも重ねているけどね。ヘッジホッグ、プラズマイール、いざというときは頼むわよ」
「イエス、マァム!!」
 3人のサイバゾネスの人影は、警察を追って闇の中に消えていった・・・・・

 警視庁の表門には、すでに各社のマスコミ関係者が蟻の大群のように押し寄せていた。メタルアイを乗せたパトカーはその表門を避け、他のパトカーと分かれて裏の地下ガレージの入り口に入っていった。
 パトカーはガレージの奥に停車し、北条刑事ともう一人の刑事、警官、そして手錠でつながれたメタルアイが降り立った。
「さあこっちだ・・・・・マスコミの連中はつけていないだろうな。新沢君」
「ええ、こちらを尾行したり、潜伏している気配はないですね」
 新沢と呼ばれた若い刑事が答えた。
「まあとりあえず、地下の留置場に入ってもらう。こちらの準備が整い次第、取調べを行うからな。その前に・・・・・」
 メタルアイをつれた一行は地下からの入り口からエレベーターに乗り、警視庁のビルの一階についた。一階の各部屋では多くの刑事や警官が忙しそうに動き回り、ごった返していた。北条刑事らはその人ごみの中をすり抜け、ある一室に入っていった。
 みると、その部屋には何やら巨大な機械装置が備え付けられていて、天井には直径2.5メートルはある巨大な輪のような装置があった。
「こ、これは・・・・・」
 メタルアイは目を見張りながら聞いた。
「『サスペクト・スキャナー・システム』だ。通称3Sと呼んでいるがな」
「・・・・・まるで、一昔前の病院のCTスキャンみたいね・・・・・」
「まあ、似たようなものだ。これから君の容疑者としてのデータを取る。普通は外見的な身体の特徴をスキャンしてホログラム・データとして記録するのだが、君の場合は体の内部のスキャンも必要だろうな・・・・・」
 北条刑事は冷たい笑みを浮かべながら、メタルアイの体を舐めるように眺めた。メタルアイは毒虫にでも刺されたかのように、ビクッと体を振るわせた。
「ふふふ、心配ないよ。服を着たままスキャンするんだから」
 新沢刑事が雰囲気を和らげるかのように、言葉を入れた。
北条刑事と新沢刑事はスキャン室の隣の部屋に行き、3Sを作動させた。
 機械の駆動音とともに、天井にあった巨大な輪が次第に下に降りていき、やがてメタルアイの体を囲んで、彼女の体のデータをとり始めた。
 北条刑事はディスプレイ画面に映し出されるメタルアイの体のホログラム・データを食い入るように見つめている。
 メタルアイの裸の全身は、なかなかのプロポーションだが、どういうわけか、膝から下のデータは、ブーツを履いたままで映っている。
「こ、これは・・・・・?」
 北条刑事と新沢刑事は固唾を飲みながら、映し出されたメタルアイのデータに目を凝らした。
ちょうど3Sはメタルアイの外見的な体のデータを撮り終えたところだった。
「・・・・・よし、次は体の内部のスキャンを始める・・・・・」
 あの巨大な輪が静かに上に上がり、再びメタルアイの体の周りに降りてきた。
この3Sの内部スキャン機能は、本来は容疑者が体の内部に麻薬物質や盗品、データメモリーなどの異物を隠している場合に、それを見つけ出すためのものである。
「・・・・・・・!!!!!」
 予想していたこととはいえ、メタルアイの体の中の機械の改造具合に、両刑事は驚きの表情を隠せなかった。
 脳や全身の筋肉、心臓を除いてほとんど機械化されているメタルアイの体内部データは、もはや人間の骨格や内臓部分などを鋼鉄や機械装置で作り上げたような、一個のロボットのようである。
「・・・・・機械女が・・・・・恐ろしい・・・・・」
 北条刑事はうめく様につぶやいた。

 翔也が警視庁の仮眠室で眼が覚めたのは、朝の6時半ぐらいだった。窓の外はもう冬の薄暗い空が白み始めていた。仮眠室では翔也や宮下の他に、多くの刑事が仮眠を取っていた。昨夜の南米麻薬シンジケートの件で皆疲れきっているのだろう。
 翔也は一人でふらふらと仮眠室から出た。仮眠室の外は相変わらず多くの刑事たちが忙しそうに動き回っていた。翔也はその人ごみの中をすり抜け、やがて「薬物銃器対策課」と書かれた部屋に入っていった。 
 広い部屋の空間に、ここもまた刑事達がごった返していた。翔也が入ってくると「おお、昨夜はご苦労さん」「おはよう。もういけるのか?」と刑事たちは翔也に声をかけてきた。
 翔也はやがて、ディスプレイ機器の前でキーを忙しく叩いている刑事の前にやってきた。
「おはようございます。荒木さん」
「おう、おはよう。宮さん、もう起きている?」
「まだまだ夢の中ですよ」
「まあ、昨日の夜・・・・正確には今朝方だけどね・・・・いろいろあったんだろ。皆から聞いたよ」
 荒木刑事はでっぷり太った体をイスにめりこませて、翔也の方を振り返った。年齢は40半ばといったところか。ハンバーガーが大好きで昼食や夕食時によくハンバーガーをパクついているこの中年刑事は、体型も顔もハンバーガーのように丸々と肥えていた。
 くしゃくしゃとあまり整えられていない髪に、口元やもみあげ、顎にかけて伸びている無精髭。人のよさそうな目が翔也に笑いかけた。
「アイは・・・・・メタルアイは、いまどこに?」
「・・・・・ああ、あのサイボーグの女の子だね。北条さんに3Sにかけられて、今は地下の留置場に入っているよ」
「マスコミの連中は、このことは・・・・・」
「まだ嗅ぎつけた様子はない。連中はシンジケートの件でそれどころじゃないしな。まだ誰も気付いてないだろ」
「北条さんも、しばらくはこの件については、マスコミには当分伏せておくと・・・」
「まあそうだろうな。マスコミが騒ぎ出すと、かえって捜査しにくくなるしな。それよりも・・・」
 荒木刑事はディスプレイの画面を食い入るように見つめながら、
「こういうことについては、一般のマスコミよりも、むしろ地下に潜ったマスコミのほうが何かを嗅ぎつけているかとおもって、その幾つかの地下マスコミを検索してみたのだが、ある一つのマスコミのブログが昨夜から全く消えているんだ・・・・・」
「え・・・?」
「『Rジャーナル』・・・・・神出鬼没の地下マスコミで、記事の内容はかなりやばい、それゆえに信憑性の高い情報を載せてくれるマスコミで、いくつもの犯罪組織から睨まれている存在さ。そのために会社の本拠地を短い期間で転々と移したり、ブログも数多くのプロクシーを通してみたりと、実体の掴めないところがあるのだが」
「そのRジャーナルが、消えたって・・・?」
「うむ。いままではどんなことがあろうと、ブログは必ず残している連中だし、現に昨夜の10時ぐらいまでは例の南米麻薬シンジケートの一件の記事がまだ掲載されているのを、俺は見ていたんだよ。
それが今はどれだけ検索しても、彼らの名前を見つけ出すことはできなかった・・・・・」
 翔也は、何かどす黒い魔の手が、自分たちの上から覆いかぶさってくるような戦慄を覚えた。
「・・・・・何か、嫌な予感がしますよ、荒木さん」
「うむ。これがあのサイボーグの連中と関係しているのか、まったくわからないが、何やら俺達の想像を超えた存在がうごめいていることは確かだね・・・・・」
 あの暴走族の存在をデリートした手際の素早さ、鮮やかさは、このRジャーナルの消滅と同じような臭いがした。
「荒木さん、メタルアイに会いに、留置場にいってきます」
 翔也は早足で麻薬銃器対策課の部屋を出て行った。

 留置場の暗い片隅で、体のあちこちに包帯を巻いたメタルアイがうずくまっていた。
 体の傷は、サイバゾネスならではの異常な早さの自己修復機能で、もうほとんど治りかけているのだが、警察の方では一応の手当てとして包帯を巻いてくれた。
 この牢屋のなかにはメタルアイしかいない。他の独房とも隔離されているようで、他の独房にいる容疑者ともまったく話も出来ないような感じだ。
 メタルアイは体育座りのような格好で、膝に顔をうずめていた。メタルアイの脳裏に、これまでの記憶が鮮やかに甦ってきた・・・・・

 メタルアイは両親の顔をほとんど覚えていない。荒廃したランドコアの若者たちはフリーセックスに狂奔し、中絶もされずそのまま産み落とされたあげく、身勝手な両親に捨てられる赤ん坊が絶えなかった。
 彼らは「フリーチルドレン」と呼ばれ、最悪の場合飢え死にしたり、まともに育っても両親と同じ荒廃の道を辿っていったりした。
 メタルアイも、そんなフリーチルドレンの一人だった。
 彼女の両親は一時の快楽に夢中になり、彼女が生まれるとそれぞれ他の男や女を作って、彼女を見捨ててさっさと別れてしまった。彼女を育てたのは、彼女の父親の弟と名乗る男だった。
 メタルアイはこの叔父に育てられたのだが、この叔父というのが酷い酒乱の男でまともな職についたことはなく、麻薬の密売や売春婦の斡旋など碌なことはやっていなかった。
 彼はメタルアイのことなど愛情のカケラも感じていなかったが、役所から支給される「孤児育成報奨金」が欲しくて、彼女をイヤイヤ育てていたようなものだった。
 叔父は報奨金をほとんど酒やギャンブルに使い果たし、メタルアイには犬か猫の食べるようなお粗末な残飯しか与えなかった。
 アルコールでべろんべろんに酔っ払った彼は、幼いメタルアイに暴力を振るうこともしばしばだった。激しい叔父からの折檻をうけ、小さいメタルアイの体に生傷やアザが絶えることは無かった。
「何見ているんだぁ〜、このガキ!!」
 特に何の理由もなく、そのときの叔父の機嫌次第で、メタルアイは地獄をみた。彼女に馬乗りになり、拳骨を彼女の体に叩きつける叔父の姿は、もはや鬼であった。
 叔父の背中には、巨大な陰茎をこれ見よがしにおっ立てたゴリラの刺青があった。メタルアイを殴るたびに、そのゴリラの巨大ペニスが異様な興奮に打ち震えているかのように、激しく淫らに躍動した。
 もはや叔父は、背中のゴリラと一体化した化け物であった。
 メタルアイは殴られるたびに泣いていたが、やがて殴られても涙も出なくなった。
 心の中で、次第に叔父に対する憎悪が膨らんでいき、その目には殺意すら宿った。だが、その怒りが爆発するには、彼女はまだまだ幼すぎたのである。
 メタルアイは小学生に上がる年齢になると、役所や児童相談所の薦めもあって、孤児を集めた特殊児童学校にいくようになった。彼女は学校にいくようになって、自分と同じような境遇の子が多くいることを知った。
 彼女のすさんだ心に少しずつ潤いが戻ってきた。家では相変わらず叔父に暴力をうける毎日だったが、学校での生活は彼女の顔に、忘れかけていた笑みを取り戻した。
 学校での彼女の勉強の成績は、なかなかのものだった。知識とかに飢えていた彼女の脳は、水をよく吸い取るスポンジのように、本から得た知識をどんどん吸い上げていった。
 彼女は学校にいる時間が楽しくなった。優しい先生に思いやりのあるクラスメート、このまま学校から帰りたくないと、いつも心の中で思っていた。
 中学生に上がる年齢になると、メタルアイはますます勉学に勤しむようになった。成績優秀、運動神経もトップクラスの彼女は、全生徒の憧れの存在にまでなった。
 だが、そんな彼女の勉学に励む姿も、彼女にしてみれば一刻もはやく、この薄汚い叔父から離れ、独立したい一心からのことであった。
 そして彼女は努力の末、都内の有名進学高校に合格した。もう叔父の家にいる必要など無い。学生寮に引っ越しをすればいいのである。彼女は叔父の家を出る準備を整えていた。
 だが、あの嵐のような、凶暴な一夜が、彼女の運命を大きく変えてしまった・・・・・
 それは四月上旬の、まだ高校に通うまえの、メタルアイの部屋の中でのことだった。
 部屋の中は学生寮に引っ越すために、本やら机やらいろんな物が、包装して置いてあった。いよいよ明日、この叔父ともおさらばできるのだ。これ以上の喜びが他にあろうか。
「・・・・・さあて、準備もできたし、そろそろ寝ようかしら」
 メタルアイは布団を敷き、眠りにつこうとしたそのとき、部屋の外で何やら騒々しい声がした。一人や二人ではない、かなりの大人数の男の声がこの部屋を目指してやってくる。メタルアイは本能的に危険を感じた。
 やがて、部屋の中へどやどやと幾人もの男達が入ってきた。顔や服装を見ても、まともな世界にいる連中ではない。メタルアイをいやらしい目つきで嘗め回しているその姿は、飢えた狼の群れを連想させた。
「・・・・・な、なに!?あ、あなたたち!!」
「何はないだろう、何は・・・・・俺達はおまえさんの叔父の紹介で、おまえの体をご馳走になりにきたんだよ」
「な、なんですって!?」
「へへへ、高校生にしてはなかなかいい体してんじゃねえか。2万払った価値はありそうだな。げへへへへ・・・・・」
 叔父がこいつらに、私を売った!?な、なんてことを・・・・・
「おらよ、おとなしく俺達に、お股開けや、このガキ!!」
「い、いやぁ!!」
 数人の男達の屈強な腕に組み敷かれ、メタルアイはなすすべもなく恥ずかしいポーズをとらされた。
「やめてえ、やめてよ!!」
「ん〜〜いい声だ。ゾクゾクするぜぇ。まずは俺からだ・・・・・」
 男達の中でも、リーダー格と思われる男が、メタルアイの上から覆いかぶさってきた。男はメタルアイの着ているものを強引に剥ぎ取り、豊かな乳房と、まだピンク色の穢れのない陰部を露わにした。
 男はビンビンに膨張した巨大な陰茎を差し出し、メタルアイの顔面に近づけた。
「まずは・・・・・俺のをしゃぶってもらおうか。間違っても、噛み切ろうなんて思うなよ。俺達はお前を殺すことぐらい、屁とも思ってないしな」
「う、うぐぅ!!」
 メタルアイの口の中に、男のイチモツが強引に入り込んだ。く、臭い!!
「う、うぐうぐ、ぐぐぐぐ・・・・・」
「う〜〜!!き、気持ちいい!!こいつ、舌使いがなかなか・・・・・」
 メタルアイの口の中で、男の陰茎がピストン運動を繰り返した。陰茎の先が彼女の喉の奥まで来るたびに、吐きそうなほどの悪寒を感じた。
「う・・・・・い、いくぞぉ!!」
 突然、メタルアイの口の中に、ドロッとした臭い液体が発射された。口の中にその液体が充満し、彼女はたまらず咳き込んだ。
「ゲホッ、ゲホッ、げええ・・・・・」
 男が陰茎を口から離すと、彼女の口から白い液がどっと吐き出された。
「おっと、まだまだこんなものじゃないぜ。次は本番、メインディッシュだぁ!!」
 男はメタルアイに心の準備を与える隙もなく、その極太のペニスを彼女の大陰唇にぶちこんだ!!
「・・・・・!!!!!」
 めりめりと処女膜が破れていく、そんな衝撃が全身を貫いた。男の核弾頭が、メタルアイのヴァギナの中へ突き進んでいく・・・・・
「あ、あ、あ、あ・・・・・い、痛い!!いいいいい・・・」
「す、すげえ!!この締まり具合、強烈だ!!やっぱり女は初物に限るぜぇ!!」
 メタルアイのヴァギナの中で、再び男のイチモツの激しいピストン運動が始まった。メタルアイの全身を断続的に衝撃が襲う。しかもその衝撃は、いつしか快感へと変わっていった・・・・・
「あ、ああん、ああん、あああ・・・・・」
「へへへ、なかなかそそるよがり声じゃねえか。おら何だかワクワクしてきたぞ・・・・・」
 メタルアイの乳房をつかみ、乳首を舌で転がしながら、男は言った。
「い、いく、いく、いっちゃうーー!!」
「ハァハァ・・・お、俺もだ・・・・」
「あ、あああ、あああああ!!」
「あああああ!!」
 メタルアイと男は、同時に絶頂を迎えた。男のペニスから白い液が、メタルアイのヴァギナの奥に向かってぶち当てられた!!
「・・・・・・」
 そのまま二人はがっくりとなった。メタルアイの両目から涙がつぅーと流れ出した。やがて意識が朦朧となり、気を失ってしまった。
 だから、そのあとに多くの男達がメタルアイの体を蹂躙したことを、メタルアイは認識することもなかった・・・・・
 メタルアイが再び気がついたとき、部屋の中にはあの忌まわしいレイプ劇の張本人である叔父が、金の勘定をしていた。
「・・・・・ひどい!!あ、あたしを、あたしを、あいつらに売り飛ばしたんだね!!」
 メタルアイの声は、怒りと憎しみで充満していた。だが、叔父はそんな声をあざ笑うかのように、
「へへへ、おまえの体、なかなか金になるな。これからも稼がせてもらうぞ・・・・・」
「・・・・・許せない・・・・・人の体をなんだと思っているのよ!!」
「ひひひ、明日は楽しい高校進学だったんだろ。どうだ、幸せの絶頂から、どん底に叩き落された気分は?ああ?」
 叔父はわざと、高校進学前のこの日に、メタルアイを暴行するように男達に話を持ちかけたのだ。
 そしてメタルアイの絶望のどん底にたたきこまれた悲痛な反応を、サディスト特有の異常なエクスタシーをもって楽しんでいたのだ。なんという悪辣な男なのだろう。メタルアイの両眼は、殺意に激しく燃え上がった。
「・・・・・殺してやる・・・・殺して・・・・」
 メタルアイは包装してあった荷物の一つに手をつっこんだ。そして次の瞬間、彼女の右手には果物ナイフが握られていた。
「・・・・・ん?」
 叔父はメタルアイの殺意にまだ気付いていなかった。気付いたときにはもう遅かった。メタルアイの握ったナイフが、叔父の腹や胸をメッタ刺しにしたのである。
「ぐ、ぐあっ!!き、貴様ぁ・・・・」
 それが叔父の最期の言葉であった。叔父は腹部から鮮血を噴出しながら、あっけなく朽木を倒すかのように床にどっと倒れた。叔父の背中のゴリラが、まるで叔父そのものであるかのように、血まみれのナイフを持ったメタルアイを見つめていた。
「う、うう・・・・・」
 メタルアイは急に自分のしたことが怖くなった。ナイフを思わず落とし、洗面所に駆け込んだ。
「お、おええ!!おええ!!」
 メタルアイはたまらず胃の中のものを吐いた。殺人を犯した罪の意識、恐怖、絶望感が彼女を襲った。もはや彼女は引き返せないところまできてしまったのだろうか。彼女は両腕についた返り血を洗い流した。
 それから彼女は荷物のなかから、必要な金や通帳、その他の持ち物をカバンに詰め、叔父の死体のある家から急いで逃げ出した。どこ行くあてもなく、夜の東京の闇の中へ消えていった・・・・・
メタルアイはあてもなく、都内を転々と逃げていたが、お金も底を尽き、公園内で汚れた服装のままでうずくまっていたところを、通りかかった警察官によって補導された。交番のなかで、彼女はさめざめと泣き、自分の犯した殺人を自供した。
 裁判所に送られたメタルアイは、叔父を殺した動機に情状酌量の余地があり、未成年ということで、都内の少年院に5年間服役するようにと、判決がでた。
 少年院の女子部のなかで、昼間は社会復帰のための職業訓練をさせられた。精密機械の組み立て、家具の製造、衣服のクリーニングなど、多くの少女達と一緒におこなった。
 少年院にいる少年少女たちは、ほとんどが「フリーチルドレン」であった。当然精神もすさみきっていて、女子部でも力の強い者が弱い者をいじめ、恐喝し、従わせる光景など日常茶飯事だった。
 メタルアイもそんな女子部の不良たちに目を付けられ、因縁をつけられ、暴力を受けた。ときには数人もの女子にリンチにされたこともあった。
 だが、やはりそこは気の強いメタルアイのことである。決して自分からは喧嘩を仕掛けなかったが、理不尽な暴力には、拳を振り上げて相手にかかっていった。
最初のうちは相手にボロ雑巾のようにタコ殴りにされたが、頭の回るメタルアイは次第に喧嘩のこつを覚え、相手を圧倒するようになった。
 年中喧嘩ばかりしていたメタルアイは、体中に生傷が絶えなかった。同時に精神のほうも荒みきって人間不信に陥るようになった。
 他の女子と一緒にいるときは決して涙を見せなかったが、夜の布団の中で人知れず涙をこぼしたことも多々あった。もう自分以外に頼れるものはなかった。
 メタルアイは人間を、世界を、そして自分自身を憎んだ。なぜ、こんなどん底にまで堕ちてしまったのか、それを考えると悔し涙がぽろぽろとこぼれた。
(もういいわ・・・・・あたしは何も考えないことにしよう・・・・・何の感情もない、機械みたいな存在になろう・・・・・)
 メタルアイは次第に生きる気力さえ失い、そんなことまで考えるようになったが、そのときには、まさか自分がその(機械みたいな存在)に現実になろうとは、夢にも思わなかった・・・・・

 5年後、メタルアイは少年院から出所した。入院中の仕事で貯めこんだわずかなお金を受け取り、彼女は都内の小さな町工場で働くようになった。
 安アパートを借り、少ない給料でなんとか毎月を遣り繰りして過ごした。町工場の他の人間とはなんとなくなじめなかった。長い少年院の生活による人間不信がそうさせたのだろうか。それにしても、町工場の男達の自分を見る目はすこし変だった。もちろん、殺人を犯した自分の経歴を皆はなんとなく知っているのだろう。だが、それだけではないような気がした。何か好奇の目で自分を見ている、そして何か企んでいる、そんな感じすらした。
 工場に勤めて3ヶ月経ったある日、12月の寒い日の夜の事であった。世間では若い女性が行方不明になるケースが多くなっていたが、メタルアイは別に気に留めることもなかった。
 工場からの帰り、彼女はもらった給料を持って、デパートにいった。婦人服売り場でこの冬流行のファッションを買うことにした。白い暖かそうなセーター、チェックの入ったミニスカート、女の子らしい可愛いデザインのコートなどを買った。
「今までおしゃれなんてほとんどしてなかったわ。今夜は思いっきりお金使ってキメてしまおうっと」
 最後に婦人靴売り場で、白いロングブーツを買った。お金を払った後、試着室で今まで買った服装を着込んだ。ブーツを履き、そのままデパートから家路についた。
 外は白い雪がちらほらと降ってきた。電車に乗り、アパートの最寄の駅を降りた。後はアパートまで人通りのあまりない、寂しい一本道だ。
 メタルアイはコツコツとブーツを響かせ、家路を急いだ。と、後ろから誰かがつけてくるような気配がした。一人ではない。かなり多くの人数だ。メタルアイは嫌な予感に、足を速めた。
 だが、次の瞬間、その多くの人影がダッシュして、メタルアイの行く手に立ちふさがった。見ると、町工場で働いている男達ではないか。
「な、なに、あなたたち!?」
「なんだはないだろう。実は俺達で、一種の賭けをしたんだよ・・・・・」
「・・・・・賭け?」
「そうさ・・・・・この中で、誰が一番早く、おまえを征服できるかってことよ。ふふふ」
 それを聞いたとたん、メタルアイは血相を変えて逃げ出した。
「いやぁ!!た、助けてぇ!!だ、誰か!!」
「へへへ、助けてはないだろ。自分の肉親を殺し、少年院でも喧嘩三昧だったおまえが」
「俺達はそんな気のきついお前を征服できるのが、最高のエクスタシーなんだ。ははは、今夜はおあつらえ向きに、色っぺえ格好してやがる!!ああ、ち○こ勃ってきたぜえ!!」
 メタルアイは逃げに逃げた。公園内に逃げ込み、男達の追跡をなんとかかわしていた。だがやがて、公園内の小石にけつまづき、メタルアイは地面に倒れこんだ。
「へへへ、一番はいただき!!」
「やめてよ!!け、警察に届けるわよ!!」
「言えよ。言ってみろよ。元殺人犯で、少年院でトラブルばかり起こしてきたお前のいうことなど、誰が信じるものかよ」
「ひ、卑怯者!!」
「お前を工場から追い出すも追い出さないも、俺達の意思次第だよ。へへへ、前科者が一度クビになったら、次の就職先決めるのはもうほとんどムリだろうなあ」
 メタルアイの上に覆いかぶさってきた男は、激しく抵抗するメタルアイを力ずくで組み敷こうとした。だが、メタルアイの抵抗は予想よりも激しく、なかなか思うような態勢にもっていけない。
「おらおらどうしたぁ!!ものにできなかったら、俺達がかわりにやってやるぜい。けけけ!!」
「うるせえな。おまえらは黙って、そこで見ていろ!!」
 メタルアイを征服しようとしている男の周りで、他の男達が下品にはやし立てている。男はますます躍起になって、メタルアイの太ももに手をかけ力を込めようとした。夜空から舞い落ちる雪は、ますます激しく振ってきた。
 メタルアイがいくら少年院で喧嘩慣れしているとはいえ、そこは男女の力の差であった。次第に男の力で太ももがこじ開けられ、白いパンティが色っぽく覗いた。白いロングブーツとの対比の効果もあって、太ももが余計にまぶしく淫靡に見える。
「へへへ、抵抗したって無駄なんだよ。いただきぃ!!」
 男はメタルアイの白いパンティに手をかけると、力任せにそれを剥ぎ取った。パンティを剥ぎ取った後には、ピンク色の熟れた大陰唇とクリトリスが露わになった。男は自分の勃起したペニスを取り出し、メタルアイの膣口にビトッとくっつけた。
「い、いやあ、い、入れないでぇ!!」
「もう遅いわ!!そぉら!!」
 男が腰に力を入れると、ペニスはズブリと膣の中に一気に入っていった。
「ああ、あああああ!!」
 男はそのまま、激しくピストン運動を繰り返した。メタルアイのヴァギナの子宮口に男のペニスの先が容赦なくズンズンとぶち当たり、そのたびに体全体に衝撃が走った。男が一突きするたびに、メタルアイのロングブーツはビクン、ビクンと痙攣をした。
(・・・・・ああ、あの時と、全くおんなじだわ・・・・・これがあたしの、逃れられない宿命なの・・・・・?)
 メタルアイはもはや抵抗もせず、男のなすがままに犯され続けていた。その目からはすぅーと、一筋の涙がこぼれ落ちた。
「うう、そ、そろそろ、い、いくぜえ!!」
 突然、男のペニスの先から何か熱いものが、メタルアイのヴァギナの中にほとばしった!!と同時に、何か鋭いビームのようなものがメタルアイの視界に映ったかと思うと、次の瞬間、男の絶頂にイッちゃった表情の顔が、メタルアイの胸の上に落ちてきた。
 メタルアイにはしばらく、何が起こったのか、まったくわからなかった。理解しようにも、頭の中はレイプされたショックで茫然自失の状態であった。
 だから自分を犯していた男の生首がメタルアイの胸の上にちょこなんと乗っているのも、ペニスを差し込んだままの首なしの胴体が、切断口から血を噴出しているのも、そのときのメタルアイにはまるで別世界のことのようだったのだ。
「な、なんなんだ!!お、おまえらは!?」
 周りを囲んでいた男達の怒声が響いてきた。見ると、男達から10メートルと離れていないところに、数人の若い女が立っていた。
 服装はメタルアイと同じような、全員ミニスカートにブーツといったようないでたちだ。
そして次の瞬間、メタルアイは信じられないものを見た。
 女達の両眼から突然、鋭いビームが発射され、男達の首を、胴体を切断していったのだ!!
「う、うわあああ!!」
「なんだこいつら、ば、化け物だぁ!!」
「に、逃げろぉ!!」
 残った男達は一目散に逃げようとした。だが、もう遅かった。女達のアイビームの攻撃は、逃げようとした男達の体を、バラバラに切り裂いてゆく・・・・・
 公園内に降り積もった雪も、メタルアイの周囲は真っ赤に染まっていた。男達のバラバラにされた体の各パーツが、千切られたおもちゃの人形のように、無残にころがっていた。
 あの、両眼からビームを出した女達は、つかつかとメタルアイのほうに近づいてきた。
「・・・・・・???」
 メタルアイは倒れたまま、女達のほうをぼーっと見ていた。一人の女がメタルアイの胸の上にまだ乗っかっている男の生首を取り除き、首なし死体のペニスをメタルアイのヴァギナから引っこ抜いた。
「・・・・・ずいぶん手酷くやられたようね・・・・・」
「・・・うう、う・・・・・」
 メタルアイは返事をするのが精一杯だった。あまりの現実離れした出来事に、頭の中が混乱していた。メタルアイの膣口から、男の白い精液がドロリと流れ出していた。
「・・・・・男たちの非道ぶりが、これでわかったでしょう?どう、あたしたちと一緒にこない?」
「・・・・・あ、あなたたちは・・・・・」
「あたしたちに身をゆだねれば、あなたの体を男達に負けないような体に改造してあげる。そう、あたしたちのようにね・・・・・」
 メタルアイは、ようやくフラフラと立ち上がった。
「か、改造、って・・・・・?」
「あなたは、あたしたちと同じ、サイボーグになるのよ。」
「さ、サイボーグ・・・・・??」
 SF漫画のようなことを言われ、メタルアイの頭にはピンと響いてこなかった。
「こいつらの死体処理は、スィーパーがやってくれるわ。さあ、あたしたちと来なさい。」
 いつのまにか、公園内に黒い亡霊のような車が到着していた。メタルアイは女達に誘われるままに、女達と一緒に車の中に乗り込んでいった・・・・・
「アイ、メタルアイ。大丈夫か!?」
 翔也の声に、メタルアイは思い出から現実の世界へと引き戻された。牢屋の鉄格子の外に、翔也がメタルアイを見下ろしながら立っていた。
「・・・・・翔!!」
 メタルアイの両目から、思いがけなく涙が止めどもなく溢れ出した。翔也は優しい笑みを浮かべながら、メタルアイを見つめていた・・・・・

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