「住み込みでコーヒーの給仕してくれる人募集」
その張り紙は家出をしている自分にとって渡りに船でした。
「瞳ちゃんって言うんだ。ご両親にご確認を取りたいんだけと」
鈴木と名乗ったマスターの言葉に私は困ってしまいました。家出中の私にとって、親に連絡をとられてはまずいのです。
私の表情を読み取ったのかマスターは、
「家出してるんだ。うーん、本当はまずいんだけど君は良い子そうだから特別に雇ってあげる。じゃこれにサインして、拇印も。ああ親指でいいよ」
マスターの言葉に私は喜び勇んでサインして親指をつきました。
「じゃあ、採用祝いのコーヒーだ」
マスターはそう言うと芳しい香りのコーヒーを出してくれました。
一口飲むと素晴らしい香りとともに程よい苦味が口の中を包み込みます。
「おいしー。こんなおいしいコーヒー出すお店のウェイトレスなんて素敵」
というと、マスターは
「君の仕事はウェイトレスじゃないよ」
と言いました。私は不思議に思いました。それとともにまぶたが重くなっていきました。
「君はただコーヒーをお客様に届ければ良いんだよ」
その言葉が私の最後の記憶でした。
目がさめると、そこはまるでテレビなどで見る病院の手術室のような部屋でした。
「ここはどこ、だれかいないの?」
私はおもわず声をあげてから、自分が裸であることに気付きました。それに両足の感覚がありません。首の裏側にも何かくっついている感じがします。天井から何本ものコードが降りてきているので、これが私についているようです。
「おや、目がさめたかい」
そこに入ってきたのはマスターでした。
「鈴木さん、ここは何処なんですか」
「ここは店の地下さ。それよりもちゃんとマスターと呼ばないとダメだよ。契約書にちゃんと書いてあるじゃないか」
「何言ってるんですか。そんなことよりこんなところに連れて来てどうするつもりですか!」
「必要な改造をするためだよ」
「改造? 何言ってるの? 私に何をしたの?」
「だから、君にはコーヒーサーバーになってもらったんだよ。ほら」
マスターは私を抱きかかえて鏡の前に連れてきました。
「イヤー。私の足が!!」
そこに映ったのは足を失った私でした。
「だって、もう君にはいらないものだし設置するのにジャマになるだけだよ。それよりもほら胸も大きくなったよ」
そう言われて良く見ると、Bカップほどだった私の胸はFカップ以上の巨大なものに、そして乳首は男性の親指ほどになっていました。
「ここにはコーヒーをしまって置かなくちゃならないからね」
そう言って脇のあたり弄くると、カチッと小さな音がして、なんと私の胸が開き始めたんです。
「ほら、君の体はコーヒーを入れるタンクだからもう中身は空洞だよ」
開ききった胸からは私の体の中が丸見えでした。
「ほら、タンクが3つあるだろう。このタンクにコーヒーを入れるんだ。それじゃあいくよ」
マスターは私の胴体にある3つのタンクのうち、右上のものに熱いコーヒーを、下のものにアイスコーヒーをそれぞれ注ぎました。
「君のボディーフレームには保温機能があるから、最適な温度のまま保存が出来るんだ」 そう言い終わると、マスターは開いていた胸を閉じました。
「さて、君の仕事はお客様の為にコーヒーを給仕することだ。
しかし、このままでは保温用のケースと変わらない。お客様にコーヒーをお出しするにはどうすればいいと思う」
「そんなことわかりません」
「それじゃあ困るな。ちゃんと仕事の内容を覚えてもらわなくちゃ。こうするんだよ」
マスターは急に私のオッパイを揉み始めました。
すると、快楽とともに体の内側から熱いものがこみ上げてきました。
「なに、胸の奥から出る。出ちゃう」
私の乳首から黒い液体がほとばしりました。マスターはそれをコップで受けました。
「何なの。何で私のオッパイからそんなものが?」
するとマスターはコップの中身を無理やり私に飲ませました。
「いや、む、ん、んぐ、んぐ。これはコーヒー?」
「そうだ、さっき君の第一タンクに入れたコーヒーだよ」
「それじゃあ、まさか胸は」
「そうだ、君の右のオッパイを揉む事で第1タンクの、左のオッパイを揉む事で第2タンクの中身をそれぞれの乳首から出す事が出来るんだ」
「うそ、私のオッパイが・・・」
私が打ちひしがれているの見ながら、マスターは屈み込みました。
「さて、第3タンクはどうやって出すと思う?」
「・・・」
「何だ返事なしか。勤務態度があまり良くないな。まあいい。ここをいじると・・・」
そういい私の股間より少し上をいじり始めました。
すると、急に尿意をもよおしてきました。
「すいません。私トイレに・・・」
「気にすることは無い。さあ出すんだ」
「いや。トイレに行かせて。お願い」
「いいから出すんだ。さあ」
マスターはさらに激しくいじりまわしました。
「もう無理、見ないで! 出ちゃう!」
ついに私は耐え切れず、人前で漏らしてしまいました。しかし、マスターがコップにためた私のおしっこは、今まで見たそれとは似ても似つかないものでした。
「これが何かわかるかな?」
そうマスターが見せたものは間違いなくアイスコーヒーでした。
「そう、第3タンクは君の尿道から出るんだ。ここは保冷機能がついているからアイスコーヒーを入れさせてもらうよ。」
「私の体が・・・ こんな酷い。酷すぎる! 元に戻して! 私を元に戻してよ!!」
「何を言っているんだい。それはできないよ。君も同意したはずだよ」
「そんなこと知らない。元に戻して!」
「君は契約書にサインして拇印まで押したんだよ。ほら見なさい」
オーナーが突き出した契約書は確かに私のサインと拇印がありました。
先ほど確認もしなかった契約文には想像を絶するものでした。
1、 私は喫茶TeaPot(有)と同代表鈴木隆(以下甲)に自らの所有権の委譲を認めます
1、 私は甲の経営方針を全面的に支持します
1、 私は甲の業務のためのいかなる行為も受け入れます
1、 私は甲の業務約款の全てを受け入れます
1、 私は甲の行為により受けるであろう不利益の追求をしません
1、 私は甲の自分に対するいかなる行為も自ら望んで受け入れます
1、 私は甲の業務用備品として全ての人権の放棄をします
斎藤 瞳
「私がマスターなのはこの店だけでなく君のマスターでもある訳だ」
「そんな、もう私は身体だけじゃなく権利も物と同じなの」
「わかったかい。君はコーヒーサーバーとして改造されても文句は言えない。むしろ、自ら進んでコーヒーサーバーにならなければならない」
「わかりました。こんな身体ではそう生きるしかありません」
「ああ、そんなに不安がらなくいいよ。僕は道具を大切に使うタイプだから」
「さて、これから移動しようと思うが、その前にひとつ重要なことを言っておこう。きみは今、首から伸びるチューブに繋がる生命維持装置で生かされている」
「それじゃあ、それを外したら私は死んじゃうんですか?」
「いや、短い間なら内蔵した維持装置で大丈夫だが、移動を終えたら必ずそこにあるチューブを接続するように」
「はい、わかりました」
「じゃあ、君に仕事の詳しい内容の説明と制服のあわせをしようと思うんだが、その前に同じ職場の仲間を紹介しよう。2人とも私の娘だから仲良くしてくれ。1人は君が店に入ってきた時にいたウェイトレスだ。覚えているかい?」
「はい。覚えています」
確かに、私がこの店に入った時に20歳ぐらいのきれいな女性がウェイトレスをしていました。上品そうな女性であったと記憶していました。
マスターが私を抱えて部屋を出ると、1人の女性と鉢合わせました。
「おや、香澄か。どうしたんだ?」
「業者の方に引渡しが終わった報告をしようと思って。それよりお父様、こちらが瞳さんですか?」
「そうだ。瞳君、これが香澄だ」
「また会いましたね、これからいっしょに働くのだからよろしく」
そう、ほほえむ彼女の顔は確かに上の店で見たものでした。しかし、それ以外はまったくの別人ですか。
「あら、この格好が珍しいのかしら」
そう言う彼女の姿はそんな言葉では言い表せないものでした。
まず服装は以前見た上品そうなウェイトレスの服装から、極限まで布を取り除いて残りをレザーに変え、至る所を皮の輪で縛り上げているような様です。さらにむきだしの両の胸に黒い文字でキリマンジャロ、ブルーマウンテンの文字が入り、股間にはエスプレッソの文字と蛇口ついていました。
「これは店の制服だから店員はこの格好しなくちゃいけないの。それに、私たちはコーヒーサーバーなんだからお客様にわかりやすいように、しっかり書いておかないと。ちなみにこれは刺青だから。消えちゃ困るでしょ」
その言葉に私は衝撃を覚えました。マスターの娘である香澄さんが改造されているのですから。
「そろそろ、移動するぞ。ここにいてもしょうがない」
そう言うとマスターは香澄さんをつれてまた歩き始めました。
マスターがたどり着いた部屋は(STAFF ONLY)の看板がかかっていました。
「仕事が無い時間は基本的にここに仕舞わせてもらう」
仕舞う・・・ その言葉で自分がモノ扱いを受けている事を思い出し急に悲しみが込み上げてきました。涙が込み上げてきました。
「お願いです。ちゃんと仕事するし、この事は誰にも言いません。だからモノ扱いしないでください。私は人間なんです」
私が懇願すると、香澄さんが微笑みながら諭すように言いました。
「だめよ。私たちはコーヒーサーバーなの。コーヒーサーバーを人間扱いするお店は無いでしょ。だから私たちはお店の備品、ただのモノなの。あまりわがままを言うと、不良品として廃棄処分にしちゃいますよ」
廃棄処分・・・その言葉に私は強い恐怖を覚えました。
「廃棄処分って何をするんですか。まさか私を殺すの」
「そんな事はしないよ。ただ業務用のゴミとして専門の業者に回収してもらうだけだ」
「今朝も一機、古くなったサーバーを業者に引き取ってもらったの」
「古くてガタがきていたので、君という新品が手に入ったからいい機会だから思い切って処分したんだ。君も長持ちするよう使うから怖がらなくていいよ」

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