「ハアハア・・・ 何で私が・・・」
激しい雨と夜闇の中をセーラー服姿の1人の少女が傘も差さずに走りつづけていた。
「ハアハア・・・ 何で私がこんな目に・・・」
そう言った瞬間、少女は足を滑らせアスファルトにその身を投げ出してしまう。
「まずい・・・ このままじゃ」
そう言って少女が振り向くと、そこには数人の少女が忽然と現れた。
「あ、あなたたち一体何の用! 私をどうしようというの!」
彼女は声を荒げたが、少女たちは返事も無く的確にを彼女を包囲する。
「ひいっ! あなたたちはいったい」
少女達が近づくにつれてその姿が明らかになる。少女達は皆、セーラー服姿だがその素材は撥水製の物らしく水をはじいていた。しかし、それよりも異常なのは彼女達の皮膚の色だった。それは、メタリックシルバーで明らかに硬い金属を思わすものだった。また、顔は極限まで単純化され、口に相当すると思われるスリットと赤く輝く二つの目だけ形作られていた。
カツン、カツン、
少女達が包囲を完了し、今すぐにも飛び掛ろうとしたとき、彼女の耳に足音が届いた。
「たすけて、お願い、誰でも良いから助けて」
少女は思わず、叫んでいた。
すると、その声に反応したらしく足音の主は近づいてきた。
「あら、あなたどうしたの?」
この異常な状況が目に入っているであろう足音の主は女性の声で自然そうに答えた。
「私にできることなら何でもするから、お願い助けて!」
少女がそう叫ぶと足音の主は問い返してきた。
「何でもするの? ほんとに?」
「するわ! わたしにできることなら何でも! だから助けて!」
「そう、じゃあ助けてあげる」
足音の主はそう言うと、パチンと指をならす。すると、彼女を包囲していた少女達の瞳の光が消える。
「えっ、あなた何をしたの」
「だから、あなたを助けてあげたの。それじゃあ約束どうりお礼をもらうわよ」
女性はそう言うと近づいてきた。
「お礼って、何ですか? 今、私お金も持ってませんし、連絡先を、うっ、んぐ」
そう言う少女に近づいてきた女性は突然キスをした。それと同時に、何かが口の中に流し込まれた。すると、体がしびれ、雨にぬれて痛み出していた体の感覚が消え始め、目の前が暗くなっていった。
「大丈夫、あなたが払うお礼はあなた自身。他にはいらないわ」
そう言って笑う女性の姿が、彼女の人としての最後の記憶だった。
「もー、幸恵も双葉も話が長いんだから。もう暗くなっちゃったじゃない」
私は遠藤和美。多分何処にでもいる中学2年生。
彼氏はいないけど気になる人が1人。もちろんまだ処女よ。
そんな和美は暗くなってしまった通学路を急いで帰宅していた。
近頃、中学生の女子が行方不明になる事件が多発していて和美達の学校でも注意するよう言われていたが、親友の木下幸恵と斎藤双葉とおしゃべりしていて帰りが遅くなってしまった。
「キャー!!」
和美が暗い夜道を歩いていると引き裂くような悲鳴が聞こえた。
この辺はまだ自然が多くて人家がすぐには無い。和美は怖いと思いながらも興味を覚え、声のしたほうへ向かっていった。
「なっ、何なの?あれ」
そこにいたのは、4人の少女だった。
しかし倒れている1人を除いた3人は明らかに人間と異なっていた。彼女達は銀色の皮膚をしており耳も無く、まるでテレビで見た機械人形のようだった。 セーラー服姿の機械人形たちは倒れている少女を持ち上げると、連れ去ろうとしていた。
(このままじゃ、あの子が連れていかれちゃう。でもどうすれば)
そう思ったときだった。
カラン
足元に落ちていた空き缶を蹴ってしまったらしく、乾いた音が響き渡った。
その瞬間、機械人形たちはいっせいに和美の方を向いた。
(逃げなくちゃ)
そう思った瞬間には和美は脱兎のごとく走り出した。逃げ出した和美を2体の機械人形が追いかけてきた。和美は必死に逃げ、気付いた時には工業地区に入り込んでいた。
(このままでは追いつかれる)
そう思った瞬間、
「その角を曲がったら、木箱の中に隠れるんだ」
と、声がした。
和美は声に従い、木箱の中に逃げ込んだ。
蓋をして、ただただ小さく震えていると特徴的な甲高い足音が通り過ぎ聞こえなくなった。
「た、助かった・・・。でも誰が?」
「ここだよ、ここ」
和美はその声に引かれて足元を見ると、そこには一匹のチワワがちょこんと座っていた。
「僕が奴等のレーダーを撹乱したから助かったんだ」
「あなたが? でもあなたは・・・」
「僕はただの犬じゃない。アンドロイド犬のD1っていうんだ」
「ありがとうD1、でも何で私を助けてくれたの? それにあいつらは一体何? なんで私や他の子を襲うの?」
「一度に聞かないでくれよ。まあ、まず奴等はマシーナリーメイデン、僕は詳しくわからない。ただ奴等は君みたいな女の子をさらって改造する事だけ分かっている。君を助けたのは、君に奴等と戦う戦力になって欲しいんだ」
「無理よ。私に戦うなんて出来ない」
「大丈夫、君に力をあげる。それで奴等と戦うんだ」
(まさか、私が正義のヒロインになって戦うの。まるでアニメみたい。でもやってみたい。いいえ、やるのよ私が正義の為に戦うのよ)
和美は興奮して即座に答えた。
「分かったわ。私、戦う。戦うわ」
「ありがとう。君ならそう言ってくれると信じていたよ」
「ええ。それで私はどうすればいいの。変身のための道具とか、呪文とかあるの?」
和美が興奮して尋ねると、D1は落ち着いて答えた。
「そんなの必要ないよ、君はこれから素晴らしい兵器になるんだから」
「えっ、何を言っているの?」
そう言った瞬間、D1の体からガスがあふれ、私の意識は闇の中へ落ちていった。
和美が目覚めると、そこは手術室のような部屋だった。体を動かすとするが、首や手首、足首、腰が鉄の輪で拘束されており動くことが出来ない。
(ここは何処? 何で私がこんなことに?)
現在の状況が理解できずに和美は混乱していた。
「目が覚めたようだね、気分はどうだい? あのガスは影響が残らないと思うんだけど」
急にかけられた声に反応して、和美は声がした方を見た。
すると白衣の男があのD1と思しき犬を抱えて和美に向かって笑っていた。
「あなた、誰? ここは何処? 私をどうするつもりなの?」
「君は一度にたくさんの事を聞くのが好きだね。まあ、まず最初の質問だが私は君のマスターになる者だ。博士とでも呼んでくれたまえ。次に、ここは私の研究所だ。詳しい場所は追々わかるだろう。最後に君をどうするかだが、君とD1の約束どうり君にはマシーナリーメイデンと戦う戦力になってもらう」
「ええ、それはわかったわ。じゃあ私を自由にして」
和美がそう言うと、博士は出来の悪い生徒を見る教師のような表情で言った。
「その必要は無いよ、君はこのまま改造されるんだから」
「何言ってるの? 改造? 私は魔法の道具か何かで変身する正義のヒロインになるんじゃないの?」
「魔法? そんな事言ったのか? D1」
博士は不思議そうな表情でD1に尋ねた。
「僕はそんな事言ってません」
D1ははっきり言った。
「うそ、あなたは言ったわ」
「僕は嘘をついていないよ、これを見なよ」
D1はそう言うと、目から映像を投影し始めた。それは先ほどの和美との会話だった。
「ほら、言ってないだろ」
一通り見終わってD1は和美に言った。
確かにD1は言っていなかった。魔法も正義のヒロインも和美が自分で想像したものに過ぎなかったのだ。
「気が済んだかね? それでは君を戦闘用サイボーグに改造させてもらうよ」
「いや、やめて! 私やめる。戦いたくなんてない」
私がそう言うと、博士は困った表情になり
「今から言われても困るな。もうパーツを君用に調節してしまったから替えが効かないんだ。君がやると言ったんだ。最後まで頑張りたまえ」
と言い、手元のコンソールを叩いた。
すると、和美の口に猿轡がされ、いくつもの注射器が降りてきた。
「安心したまえ。これはただの麻酔だ。君も麻酔無しで改造されたくは無いだろう」
体のあちこちで何かが刺さる感触がして、感覚がなくなってきた。
注射器が天井の機械に収まると、代わりに多量のマニュピレーターが降りてきた。その先端にはのこぎりやメスなどがつけられているものや、溶接用の機器、いくつかの機械部品をつかんだアームがあった。
「んー! んー!」
和美は必死に抵抗したが、体を動かすことも出来ず、悲鳴をあげることも出来なかった。のこぎりが皮膚を切り裂き、メスが肉を切り落とす。あっという間に和美の右腕は骨格を残すだけになってしまった。和美はその光景をまるで他人事のように眺めていた。
骨だけになった腕に沿うように、エネルギーラインが設置され、人工神経節が構築される。さらに人工筋肉が幾層にも重なり上腕部が形作られる。同時に肩と肘の関節が稼動部を中心に組みあがっていく。その外側には腕の形に整形された金属板が当てられ、溶接され上腕部が完成する。
肘から手首にかけても同様の処理がなされ、肘や肩もカバーがされる。
あっという間に和美の腕は手から先を残して金属の腕に変わってしまった。さらに手首の関節が組みあがり、和美が次は手を改造すると思った時、のこぎりが右手を骨ごと手首から切り落とした。
「んー! んんー!(手がー! 私の手がー!)」
悲鳴をあげる和美を他所に、マニュピレーターは手のひらがあった場所に複雑な機械を組み上げていく。さらにそれに五本の指を組み上げ、手の形に整形していく。五本の指と手の甲も金属板で補強され、右手が作りあがる。しかし奇妙なことに手のひらには丸い穴があき内部の回路が露出していた。
同様に左腕と左手が出来上がる。
和美には見えないがマニュピレーターは足の方でも作業をしていった。足でも腕と同様骨格だけを残して切除される。そして腕と同じようにエネルギーラインが設置され、人工神経が繋げられていく。人工筋肉を覆う金属フレームは腕のそれよりもふっくらとし、遠藤和美と言う少女のそれを見事に模していた。
足のかかとには本来の骨に金属骨格を増設し、それを覆い隠す金属フレームが組みあがると、まるでヒールのある靴を履いているような形になった。
四肢の改造が済むと手首と足首に金属製の枷が取り付けられる。
その作業が終わると、和美は拘束を外され裏返され、うつ伏せで再び拘束された。
背中で作業がなされているようだが、和美には何が行われているかわからない。その間にも背中の皮膚は切り取られ、肉を削り取られた。さらに、両腕と両足からのエネルギーラインが体内にも設置され、背中に伸ばされる。 背面の内臓を傷つけないスペースに小型のジェネレーターが取り付けられ、エネルギーラインがバイパスされ接続される。
バイパスが作られたメインラインはコネクタが背中の装甲に設置され、それ以外にも何かを接続するパーツが付けられていた。
ここまでの作業が終了すると、一旦全てのマニュピレーターが収納された。
「さて、ここまでで君のボディーの改造が済んだがこのままでは不十分だ」
「んんー! んむー!(これだけいじったのに、まだ物足りないの)」
和美は今の自分の姿を考えないようにしつつも、その言葉を聞いて悲鳴をあげたくなったが、猿轡のせいで声を出すことが出来なかった。
「最後に改造するのは君の頭部だ。そこに手足の制御用のコンピューターを埋め込まなくてはならない」
和美を拘束していた机が変形し頭部をしっかりと固定し、改造が容易なような形に変化した。
「んんー! んんんー!!(いや! 頭だけは、頭だけは止めて!!)」
「だめだよ。このままじゃ君は手足を動かす事は出来ない。しっかり改造されて立派な兵器になるんだ」
博士はそう言うと注射器を首筋に突きたてた。
なにかが入ってくるような感覚とともに、和美の意識は薄れていった。
和美の意識が完全になくなるのを確認すると、博士は和美の頭部を切り開いた。
和美の脳にいくつかの基板を埋め込み、回路を作り上げそこに人工神経を繋げる。これで、新しい手足は和美の意志で動くはずである。
しかし、博士の改造はそれだけでは終わらなかった。
新たに作られた回路に外部からの無線入力用ラインを作る。これにより、外部からの制御は和美の意思より優先してこの手足をコントロールできるはずである。
さらに改造は続く。頭部に小型の爆発物を設置する。これは彼女の肉体を吹き飛ばすのに十分な威力があり、もしもの時外部から自爆させることが可能である。
これらの改造が終わると和美の頭部を閉じた。
これにより今回の改造手術が終了したこととなる。
博士は和美を治療用の水槽に投入した。
これで次に目覚める時は、彼女はサイボーグ兵器セーラーウェポン1号となっているのだ。
和美が目覚ますとそこは、先ほどの手術台のがある部屋でイスに座っていた。
「目が覚めたようだな。よし自己紹介をしてもらおう」
博士がそう言うので、私は自分について改めて自己紹介し始めました。
「私は博士が製造されたサイボーグ兵器セーラーウェポン1号です」
和美は自然にそう紹介しました。
(えっ、何でそんなことを? 私は遠藤和美、普通の人間よ)
「その表情は、理解できないと言うことかな。先ほど言ったとおり、君はサイボーグ兵器として改造されたんだ。その姿である限り君は自分のことを、私が開発したサイボーグ兵器セーラーウェポン1号、として認識するんだ。それから、君にはいくつかの行動制限を設けさせてもらった。第一に私の言うことを最優先に行動する。第二に私を攻撃できない。第三に不必要に自分の体を傷つけてはならない。この3つだ」
「次に君の目的は先にあげたとおり、マシーナリーメイデンの壊滅だ。そのために奴等のつくるサイボーグ兵に勝ち抜いてもらわなくてはならない。君の戦闘能力を教えよう・・・と思ったが、その前にセーラーウェポンとしてのユニフォームを身に付けてもらおう」
博士はそういうと手元のコンソールを叩くと、そばのスロットから一着のセーラー服が出てきました。
「さあ、着たまえ。これが君の正装だ」
裸でいるわけにもいかないので、1号はそれを身に付けました。それは奇妙な材質で出来ており、見た目はエナメルのように光沢がありました。スカートは青色で超ミニでほとんど大事なところが隠れていません。襟もほとんど同じ材質で、青に白いラインが3本入っていました。またスカーフはそのまま背中に広がるマントになっていました。
博士が準備した鏡の中の姿は、テカテカと光るセーラー服を着て銀色の四肢をしているという、半日前の和美には想像も出来ない姿でした。しかし、そのことが自分は今サイボーグとなったことを強調しているようでした。
「それじゃあ、改めて君のスペックを解説しよう。まず、君の手足は成人男性の10倍の筋力相当の出力がある。また、私が開発した特殊合金のフレームはダイアモンド相当の硬度がある」
サイボーグ兵器1号としては理解できていたが、和美としては現在の自分能力に驚いていた。
「君専用の装備として、飛行ユニットをバックパックとして装備できる。今から装着しよう」
1号のマントを押しのけて大きなバックパックが接続される。
[バックパック接続完了 追加動力炉接続完了]
和美としての意識が、急に目の前に表れた文字に驚く。その一方で1号として自分の背中のアタッチメントにバックパックが接続された事を確認する。
「これで君は飛行能力を得ることができる。さらに追加動力炉が接続されることで追加の武装を利用できる。両手の手のひらを見て欲しい。今の君ならそこにある穴からレーザーブレードを作り出すことができる。やってみなさい」
1号は言われたとおり両手の手のひらから長さ1mほどのレーザーブレードを作り出した。
それは1号としてはごく当たり前のことであったが、和美としては自分の体が本当に武器である意識させるものであった。
もう一度鏡を見る。その姿は光るセーラー服に銀色の四肢、さらに両手からレーザーブレード。まるで人間には見えない。
素足のはずなのに甲高い金属音を立てる、ヒールつきの足。指を動かすたびに駆動音がする手。
和美は、全てが和美としての自分を否定し、サイボーグ兵器セーラーウェポン1号としての自分を認め得ないわけにはいかない気持ちになってきた。
(これが今の私。もうただの兵器でしかないの?)
そう思ったときだった。
「そんなに絶望しなくてもいい。もしマシーナリーメイデンを壊滅できれば君を元に戻そう。今の君は確かに改造されている。ただしそれは最低限のものだ。その気になれば何時でも元に戻すことができる。ただ今は君の兵器としての力が必要なんだ」
博士のその言葉は壊れ始めていた和美の心に光を投げかけた。
「私、元に戻れるんですか?」
「ああ、そのときが来て可能なら全力を尽くすと約束しよう」
「わかりました。私、セーラーウェポン1号として全力で戦います」
「セーラーウェポン1号、早速だが出撃してもらう」
博士が真剣なまなざしで1号に向かって言った。
「私の監視システムにやつらが引っかかった。初陣だが、敵はザコのアンドロイドだ。私が作り上げたお前なら楽に勝てる相手だ」
「わかりました、場所は何処ですか?」
そう質問した時には1号のナビゲーションシステムに敵の居場所が表示される。それは折りしもの不景気で倒産した工業地帯の中、和美として敵に追いかけられたところだった。 現在地の山間部からは自動車でも30分ほどかかる場所だ。
「今からで間に合うのですか?」
「ステルス機能を利用して飛行していけば5分もかからないはずだ。急ぎたまえ」
「はい、行ってきます」
1号はそう言うと出撃していった。
「ふう、とりあえずは上手くいったな。それにしても単純な娘だ。だがその方が私も楽だがな・・・」
博士の言葉のとおり1号は現場に4分ほどで到着した。
そこでは、以前に見た顔の無いセーラー服姿の機械人形が3体、気絶している女子中学生と思しき少女を連れ去ろうとしているところだった。
(助けなければ)
和美としての意識は以前に同じような光景を思い出していた。
(あの時の私は何も出来なかった、でも今なら・・・)
1号が全力を出し飛び掛ろうとしたときだった。
[前口上データダウンロード完了 決めポーズデータダウンロード完了]
その文字が意識を掠めると、急に体の自由が利かなくなり
「夜闇にまぎれ、乙女を狙う悪の操り人形。セーラー服で鋼の体を包んだ私、セーラーウェポン1号が来たからには許さない!覚悟しなさい!!」
と、決めポーズをとってた。
(なんで、こんなことしているの? 恥ずかしい!)
和美としての意識がその行為を拒むが、まったくの無駄であった。
戦闘が始まると勝負はあっという間についた。
敵は1号の動きにまったくついていけず、1号のレーザーブレードは一撃で敵を切り伏せた。
1号が最後の1体を切り伏せ勝利を確信した時、その足元めがけて鞭の一撃が繰り出された。
とっさによけた1号がその方向を見ると、一人の女性が立っていた。
女性は黒いボンテージファッションに身を包み、鞭を構えていた。
「やるわね、あなた。その姿からするとサイボーグのようね。私はマシーナリーメイデン3台幹部の1人、人機将シルビア。何処でサイボーグになったのか知らないけれど、お名前を教えてもらえないかしら」
「私はサイボーグ兵器セーラーウェポン1号」
「なるほど、覚えておくわ。また会いましょう」
そう言った瞬間、シルビアの体から黒い煙が湧きあがった。その煙は1号のセンサーを撹乱し、晴れた時にはシルビアの姿は無かった。
初めての戦いが終わり気が緩んだ時、1号の意識はゆっくりと沈んでいった。

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