−−(5)大気圏突入−−

梱包マシンA:「シブツワ、コチラノ、Uパックニ、オサメテクダサイ」

梱包マシンB:「セイフクヲフクム、ソトヅケノ、カンキュウヒンワ、コチラデ、ヘンノウネガイマス」

マサ:「いつもながら、むかつくモノ扱いだわ。出荷品に紛れて降下は別に良いけど。前回なんか、品名”ダッチアンドロイド”って全裸で梱包しやがって」

リエ:「ぼやくなって。ここは外国に対して無人工場ってことになってるんだから。万一、よそに落ちたときの機密保持は大事よ。ロボット喋りでも練習したら?」

マサ:「別に良いじゃない。北米連合が全身サイボーグ開発したって。新参者なんか、のこのこ出てきたら、私が宇宙の藻屑にしてやるんだから」

真理亜:「あのねー、藻前一人がいくら射撃うまくても戦争に勝てるわけないでしょ。本国を核攻撃されるわけにゃいかないのよ。大事な素体の生産は本国でしか出来ないでしょ。奴らが月のヘリウム資源独占を狙って、満漢人民共和国の有人飛行妨害したの知ってる?我々が大がかりな有人宇宙開発をやってるのに気づいたら何されるか判らないのよ。人口の多い満漢なら、兵士をスプートニク2号の犬と同様に使い捨てできるけど、人口が少ない我が帝国じゃ、素体が一番の貴重品よ」

マサ:「は、まあ自分が満漢の兵士でなくて良かったです。ハイ」

梱包マシンC:「オツギノカタ。コチラニオメシカエヲ」

冬子:「これって民族博物館にあったリカちゃんだ。子供がほしがるだろうなぁ。頼んでみたこと無いけど、持ち帰りってできるのかな。」

リエ:「えっ。葉っぱが1枚だけって、ちょっとお、故障じゃないの」

梱包マシンC:「アナタノ、コンポウヒンメイワ、ダッチアンドロイド・イブデス。エラ−デワアリマセン、オススミクダサイ」

マサ:「リエにキタ−−−−。それ前回私がやられたやつよ。ぼやくなのお返しぃっと!。あ−−っ。真理亜様の品名、西欧型女神像だって。ゴールドプルーフの髪が似合い杉ですー。」

リホ:「なになに。マサはゴスロリ人形・黒か。あんたなら当たりじゃないの」

マサ:「前回は貧乏籤だったんだから、ちゃんと調整してくれてるのよ」

エリ:「確かに同じの二度当たったこと無いなあ。ってことは、いずれダッチかあ。いやだわ」

リエ:「う−−。恥ずかしいよお。この体のままで全裸はきついよ。スケルトンで中が見えてるってのなら、全然違うんだけどなあ」

タラ:「さっさと箱に入っちゃえばいいじゃないの。感覚切り替え準備は良い?扱いはモノでも貨物監視任務忘れちゃダメよ。」

梱包マシンD:「フタヲシメマスノデ、シンタイセイギョCPUヲサスペンドシテクダサイ」

搬送マシン:「シュッカカプセルニイドウシマス。コレカラチャクリクマデウゴカナイデクダサイ」

出荷監視員:「貨物リスト照合よし。カウル閉鎖。閉鎖完了。機器類チェックよし。アイスシールド両面装着。接合、液体窒素噴射。氷厚み5m、不要突起無し。着氷確認よし。レ−ルガン進路クリア。通電開始」

射出マシン:「シュッカカプセル407ハッシャ。カソクセイジョウ。リダツ。ゲートハッチヘイサ」

マサ:「うっひょー、落ちる落ちる−−。突入寸前のこの迫力好きだわー」

タラ:「はしゃいでないで軌道チェック!。15秒後に全員の結果をクロスチェックよ」

真理亜:「予想落下地点は基地のど真ん中か、良いようね」

タラ:「続けてパラシュ−トと荷崩れモニタチェックよ。ん、行けます」

真理亜:「そろそろ上層大気摩擦が来るわ。全員、外壁温と氷の厚みを見張って」

マサ:「溶ける溶ける...シャア少佐助けて下さい..」

リエ:「なんじゃそりゃ」

マサ:「中学校古典の授業でやらなかった?。昔のSFの台詞よ。大気圏突入って題で」

真理亜:「私は12歳で素体訓練に入ったから古典なんてやる暇なかったなあ」

タラ:「ずいぶん早いのですね。皇族や貴族の方々も大変ですね」

真理亜:「その後、帝国大学に行って、適性で外交官要員を選別する都合もあって早まってるの。その分、未改造素体期間が延びてるから、病気など例外を除きサイボーグ化の時期は一緒よ。外交官に指名されちゃった人は、30代まで未改造素体のまま過ごすけどね」

タラ:「なるほど、確かにサイボーグを外交官に出したんじゃ機密保持は無理ですよね」

真理亜:「非友好国や国連外交は特区自治政府が受け持ってるでしょ。だから、帝国本体で出す外交官はもともと少なくて済むのだけどね。それに特定友好国の駐在武官だったら、大使令嬢を装ったサイボーグ外交官も居るわ。それでも、その他で一応の友好国だと全面的に貴族抜きって訳にいかないから」

エリ:「外壁温は異常ありませんね。氷の厚みもまだ80cm残ってます」

リホ:「高度70Km、減速順調です」

タラ:「高度50Km、氷、飛ばします。予備パラシュート出ました」

真理亜:「コース微調整西に3Kmかな、マサやって」

マサ:「お任せ−−、チョイチョイチョイのホイ戻しっと、どうです」

真理亜:「いいわね。タラ、メインパラシュート出して」

タラ:「出ました。着地まで約3分です」

マサ:「キタキター、1000m、500m...」

タラ:「逆噴射行きます」



真理亜:「着いたようね。みんな出ていいわよ」

マサ:「よーし固定バンド解除っと。地上だ地上だわーい...あ、とと、いったーい」

冬子:「ジャイロスタビライザー入れたの?。地上でこの足じゃ健常者でも転ぶわよ」

マサ:「うう−。せっかくのゴスロリが...。ちくしょう。早く足換装したーい」

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