少女は四角い金属の台の上で四つんばいになっていた。
いつから、その姿でいるのか――
台座には赤錆が浮き、少女の裸身も都会特有の黒い煤にまみれている。
私のような奇矯な男でなければ、彼女の前で足を止めることはなかったろう。
歓楽街の片隅に打ち捨てられた少女。
台座に取りつけられた柱状の料金箱――そこに記された料金『五百円』が、マジックで『百円』に書き直されているのが、哀れみを誘う。
私は財布から百円玉を取り出して、料金箱に入れた。
途端――
ヴンッと、モーターの起動する音がして、少女が息を吹き返した。
ぱちりと目を開け、黒目がちな潤んだ目で、私の顔を見上げる。
「あ……」
不安げに表情を歪めた少女の頭を、私は撫でてやった。
ポニーテールの髪に結んだ赤いリボンも、朽ちかけてボロボロになっている。
だが、繊細に整った目鼻立ちは、不安に翳りながらも紛れもない美形だ。
私は少女の後ろに周り、ベルトを外してジッパーを下ろした。
四つんばいのままの少女は、首を回して私が何をしているのか、見ようとしている。
私はペニスを引き出し、少女の尻の谷間に――そこから覗く、ぬらぬらと濡れ光る蜜壷の入口に、突き当てた。
少女自身の意思に関わりなく、彼女のその部分は、料金の百円を入れてやっただけで、「準備」が整うのだ。
私は少女の尻を両手で抱え、ぐいと腰を突き出した。
ぬるりと、少女の蜜壷は私のペニスを呑み込んだ。
「ああっ……」
ぎゅっと目をつむった少女が切なげな声を上げ、同時に、彼女の足元の台座から、何かのスイッチが入ったような、ガコンッ、という音がする。
「あっ、ああっ、あんっ、あっ……」
少女がポニーテールを揺らして、腰を前後に振り始めた。
私は立っているだけでよかった。腰を使うのは、少女の仕事だ。
「あん、くっ、あうっ、ああんっ……」
蜜壷から溢れだした愛液が、私の下腹部を濡らす。ズボンを汚してしまうかもしれないが、いまさら気にしても遅い。
ここでペニスを抜けば彼女のスイッチは切れ、もう百円入れてやらなければ、再び動くことはない。
姿形も、手で触れた肌の感触も、女性器への挿入具合さえ、生身と変わらない少女。
それでも彼女は、機械仕掛けの遊具なのだった。
料金が切れるまで――私が精を放出するまで与えられた、仮初めの生命。
「あふっ、あっ、んくっ、ああっ……」
少女の閉ざした目に、涙が滲んでいる。
随喜の涙ばかりとは見えない――などと考えるのは、私の感傷だろうか。
少女がどんな事情で生身の肉体を捨て、意思も記憶も持たない機械人形になったのか、
私に知る術はない。
そろそろだ――
目の前に火花が散るように感じ、私は少女の中に精を放った。

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